気ままに探訪記|四谷に眠る“鬼の半蔵”に会いに行く

こんにちは。

♯こちら台東企画研究所のワム!です。


今日はインタビューの取材で四谷に行ってきました。


秋の穏やかな気候は気分が良いですね。


約束の時間までまだ少し余裕があるので、集合場所からほど近くにある西念寺(さいねんじ)というお寺を目指しました。

久しぶりに四谷を歩きましたが、意外なほどに坂が多く起伏に富んだ街並みです。


地名に「谷」の字が付くのもいわれがあるのだろうと想像したりします。

「観音坂」を下り切ったところで、道に迷ったことに気付きました。


スマホに頼らず、「だいたいこっちのほうだろう」と感覚に頼って行動するからこうなります。


スマホがまだ世界に存在しない頃に身に付けてしまったある種のクセなのかもしれませんね。それとも性格でしょうか…。

近くの別の寺院にいた方に西念寺への行き方を尋ねると気持ちよく教えてくれました。

西念寺の掲示板があるところまで出ることができました。


掲示内容を眺めてから、そのまま道なりに進むとすぐに到着です。


西念寺です。

目当ては境内にある服部半蔵のお墓です。


名前はよく知っている割にその人物についてはほとんど知りません。


だからこそ、近くまで来たのでぜひお参りしたいと思います。

境内は無人に見えましたが、向こうから半蔵のお墓参りを済ませたと思しき年配の男性がひとり、戻ってくるのとすれ違いました。


斜めに大きく伸びた木をくぐってすぐのところに半蔵のお墓があります。

(霊感とは無縁なほうなのですが、妙にこの木が気になりました。)


午前中のこの時間では、他に訪れる人の姿はなく、線香のお供えもなく、ただ静寂に包まれています。

墓前に差された黄色と白の花が目に付きます。

お墓のそばに半蔵を紹介する掲示板が設置されています。


英語の案内が併記されているところを見ると、今では海外から訪れる人たちもたくさんいるのでしょう。


半蔵は海外でも、やっぱり“超有名な忍者”として知られ、人気があるのでしょうか。

しかし、ちょっと調べてみると、どうも半蔵は忍者ではなかったみたいなのです。


ネットで調べた限りでは、西念寺にお墓があるのは「二代目」半蔵で彼は忍者ではなく、忍者だったのは「初代」半蔵とか。


私が小学生の頃は、藤子不二雄先生の漫画「忍者ハットリくん」のアニメがテレビで放送されていたこともあり、“ハットリハンゾウ”は有名な忍者なんだと、小さい頃から思い込んでいました。


正しくはアニメの主人公の名前は「ハットリカンゾウ」で、半蔵の子孫という設定のようです(ネット調べ)。

新宿区の歴史資料などによると、半蔵は徳川家康の家臣で、槍の名手であり、伊賀者の頭領でもあった人です。


“鬼の半蔵”の異名があります。


伊賀者の頭領ですが(半蔵自身は忍者ではなく)、あくまで伊賀者などの忍者を率いた指揮官(武士)だったようです。


槍の名手として戦場での働きが評価されたのでしょう、ここ西念寺には半蔵が家康からもらったとされる槍が今も保存されています。

半蔵は家康の長男・信康が20歳で切腹する際、介錯を命令されますが、実行できませんでした。


家康は、“鬼と言われた半蔵でも主君を手にかけることはできなかった”として、半蔵をより一層評価したとも伝わります。


のち、半蔵は信康の冥福を祈るため仏門に入り、関ヶ原の戦いの数年前に55歳で没します。

戦場で数々の武功を立てた武将が仏門に入るくらいですから(その心情を素直に推し量るならば)、20歳の若者の死に相当ひどく心を痛めたのでしょうか。


“鬼”とは別の一面があったようにも感じられます。


西念寺は半蔵が開いたので、むろん信康の供養塔があります。


そろそろ現場での集合時間が迫ってきたので半蔵に思いを馳せるのをやめて、西念寺を後にします。

集合場所へ向かう途中には愛染院(あいぜんいん)という寺院がありました。


江戸時代の盲目の国学者・塙保己一(はなわほきいち)のお墓があるそうです。


時間がないのでこちらには立ち寄れませんでした。

「東福院坂(天王坂)」の道標のある坂道を下ります。集合場所までもうすぐです。


(定刻に取材スタッフ全員が集合。そこから2時間程度が経過。)



取材を終えて外までお見送りに出ていただいたお客様が「ほらあそこです」と言って指さした先に長い石段が見えます。

3年前に公開された映画「君の名は。」の聖地のひとつとして知られる石段です。


この日も石段を訪れる人の姿がありました。


遠くからスマホで撮影している人もいます(私もそのひとり)。

ちなみに、さきほどの東福院坂(天王坂)の道標の写真の奥のほうにも、聖地(石段)とそこを訪れたと思しき人たちの姿が写っています。


インタビュー取材の仕事が無事に終わったうえ、半蔵のお墓とアニメの聖地を目にすることができた、充実した一日となりました。

ワム!

印刷物の制作ディレクターをしています。
埼玉生まれ。ツイッターでペット動画を見て癒されるという習慣を最近覚えました。フレブル、ボステリ好き。